東芝京浜事業所の前にある駅。ホームは1面のみで、ホームのすぐ下はもう海である。改札口はないが、ホームを降りると東芝の敷地である。このため、従来は関係者以外はホームから出ることができなかったが、のちにホームに隣接して小公園が設けられた。通勤時間帯外に行くと、ここが都心にほど近いことを忘れてしまう。
新芝浦を出た電車は、東芝京浜事業所の脇を運河に沿って進みます。線路部分を除いてすべて東芝という企業の敷地になっているため、なんだか工場見学をしているような気分になります。反対側を見ると、運河に水がたぷたぷと泳ぐのが目に入ります。
急カーブを右へ曲がると、ほどなく終着駅、海芝浦駅に到着です。1面1線、ホームが運河側にあるのみの寂しい無人駅です。

海芝浦駅ホーム浅野側。ホームが海に面しているため、ホームから釣り糸を垂らす人もあります。《2007年4月22日撮影》
ホームに立つと、眼前に広がる海と、あさっての方向に見える工場が、非日常的な世界であることを感じさせてくれます。通勤のためにこの駅を利用する人にとっては、そして臨海工業地域で勤務する人にとっては気にとめないものでしょうが、それらとはあまり縁のない生活を送っていると、ホームで潮風に吹かれているだけで、不思議と心が安らぎます。もっともこれは日中および土日曜日の話であって、朝のラッシュ時などは、ホームの途中で立ち止まることなどできそうにありませんが。
かつてはホームを降りても、目の前に東芝の門があり用がない者は立ち入りできないため「電車を降りてもどこにも行けない駅」として知られていました(無人駅なので「下車できない駅」ではありません)。現在では、東芝の敷地の一部が公園として整備されています(後述の「海芝公園」を参照のこと)。

海芝浦駅ホーム先端側。右側にある工場内には入ることはできません。また、工場の内部がわかるような写真を撮影するのも控えましょう。《2007年4月22日撮影》
現在でも、都会から外れた空間ということで、鉄道愛好家以外の訪問が多い駅です。これといった名物があるわけではないのですが、風変わりな駅としては、鶴見線の国道駅と双璧をなすためでしょう。
新芝浦駅よりもさらに海に近いことから命名されました。
芝浦製作所(東芝の前身)の専用線を、客扱を行う路線として1940年11月に営業したものです。当初から旅客のみの扱いでした。

海芝公園。《いずれも2007年4月22日撮影》
駅を降りて正面。東芝の敷地の一部を活用した展望公園です。ちょっとした植物などが手入れされているほかベンチなどもあり、列車の折り返し時間に海を眺めるのに好適。
(駅周辺には郵便局なし)
2007年5月22日、写真を差し替えおよび追加のうえ加筆修正
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